八甲田ホテル 青森県・八甲田山 2019年3月訪問

 酸ケ湯温泉旅館を経営する酸ヶ湯温泉株式会社により1991年に開業したリゾートホテル。酸ケ湯温泉旅館と共同運行の送迎バスが青森駅から1日2便あるほか、青森駅新青森駅から酸ヶ湯温泉まではJRの路線バス(みずうみ号)も運行している。酸ヶ湯温泉からは1kmほどの距離で、徒歩での往復も十分に可能であるが、連絡すれば随時に送迎車を依頼できるので、酸ケ湯温泉旅館に逗留しながら八甲田ホテルのレストランで食事をしたり、また逆にホテルから酸ケ湯温泉に通う人も多いようである。無料の送迎車は八甲田ロープウェイ駅からでも頼むことができるので便利である。ロープウェイは冬季は強風で運休することが多いが、運行されていれば手軽に山頂からの絶景を楽しむことができる。冬季には青森市内からの除雪区間の最終地点となるが、4月以降にはJRバスは笠松峠を越えて奥入瀬・十和田湖まで運行する。

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玄関
 エントランスホールへ入ると正面にはフロント、右側にはロビー、売店、レストラン入り口がある。玄関の左奥には3棟の宿泊棟が連なり、また、玄関の右側には浴室や会議室のある建物がたっている(航空写真)。玄関は木造1階建てのゆったりしたつくりで、宿泊棟も含めても2階建てまでの低層建築である。玄関前にとめてあるワゴン車で酸ケ湯温泉へ送迎してもらえる。

レストラン夜景
 玄関の右側にあるレストラン「メドー」。内部は天井が高く、広々としている。朝食もここでいただいた。
 この日は土曜日夜の宿泊であったが、他に宿泊客はほとんどなく、レストランにいた2、3組の客も酸ケ湯温泉の泊り客のように見えた。50室以上の客室を有するホテルであるから、夏や紅葉の季節の混雑期にはまた印象はかなり異なるのかもしれない。

客室
 フロントから一番近いツインの325号室(30m2)。ベランダがついており、外にはブナの森が広がる。おそらくは温泉水を利用していると思われる床暖房が浴室や洗面所にも設備されていて、大変に暖かいのだが、部屋ごとの温度調節機能はない。フロントに「暑いのだが」と相談したところ「冷房で調整して下さい」とのことであったが、冷房を使うまでもなく窓を少し開ければいいわけで、この季節であれば虫の心配もなく、心地よい湿度の冷気を入れることができて快適であった。
 温泉は酸性塩化物・硫酸塩泉の「渡り鳥の湯」と名付けられたホテル敷地内の自然湧出泉。酸ケ湯温泉のいくつかの源泉の泉質とは異なり、透明でさらっとしている。

宿泊棟
 前日は穏やかな天気でロープウェイも運行したが、翌朝は吹雪模様の荒れた天気となった。そのような中で、朝の送迎バスを見送って昼過ぎのバスまでこのような佳いホテルの客室や温泉でゆっくり過ごしたり、レストランでのんびりと昼食をとるのもまた一興である。
 写真は、1階に大浴場2階に会議場のある建物から縦に連なる宿泊棟を見たところ。手前が300番台の客室がある棟、その奥に200番台の棟、この写真では見えないが、さらに奥に100番台の棟がならんでいる。

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