白く光る屋根が白駒荘
新館。その左に小さく見える三角屋根が本館。
新館は2018年(平成30年)に再建されたもので、再建以降は通年営業している。ただし、国道の麦草峠(レストハウスふるさと~蓼科八ヶ岳国際自然学校の間、約14km)は、11月中旬からゴールデンウイーク前まで車両通行止めとなっている。
白駒荘新館の1階には
玄関、
食堂、トイレ、
浴室、温水も使える
洗面所などがあり、
2階は客室となっている。洗面所と浴室は本館の宿泊客もこちらを使用する。
夕食・
朝食も、よほどの多客時でなければ本館の宿泊客も新館の食堂となるようだ。新館と本館の間は鉄パイプで組まれた
通路で結ばれており、一応外に出ることなく行き来ができる。
玄関より左奥が大正の創業時からの建物で、右手前は昭和に入ってからの建築である。昭和の部分のつくりや建材は大正部分と全く同じで、恐らくは戦前、少なくとも麦草峠に自動車道が通じる以前の建築であろう。
本館1階の大正部分は倉庫や従業員部屋(?)として使われており、1階の昭和部分は
食堂となっている。この食堂からの
池の眺望は秀逸だ。本館
2階は客室で、全て個室となっている。大正側の角部屋は
12号室、この写真には写っていないが昭和側の角部屋は
3号室である。大正部分中ほどの
8号室は池の
桟橋の正面にあたり、特に眺望が優れている。これらの客室のほとんどは3名定員であるが、中央の出窓のある
応接室と
山側の
5号室は6名定員で広いスペースとなっている。
本館2階の
階段わきには新設の
水洗トイレがあり、夜間の使用にも便利である。
廊下の電灯は終夜点灯しており、普通の山小屋のように懐中電灯を頼りにトイレを利用する必要はない。
本館2階中央部の出窓部分の部屋である。本館の客室には基本的に1号室、3号室、などと番号が振られているが、この部屋のみ「応接室」という変則的な名称となっている。かつては一般的な宿泊室ではなく、椅子とテーブルがあるような共有スペースだったのかもしれない。
8畳ほどの広さの応接室には6組の布団が用意されている。団体客が宿泊するときに使われるのであろうが、当日は3人以上のグループがなく、幸運にも私たちにこの部屋が割り当てられた。予約時に部屋を指定することはできないが、この部屋であれば
出窓に腰かけてゆっくりと池を眺めることもできるし、
布団を敷いても余裕がある。